(その一)
・原 木(げんぼく)
玉鳳紙の主原料となるのは、三椏(みつまた)、じんちょうげ科
の落葉低木で、原産地は中国のようですが、日本にも古くから
入っています。高さ2メ−トルくらいで、早春に黄色い花が咲き
ます。
・伐 採(ばさい)
木が二年から三年に成長すると伐採できるようになります。
落葉後、冬に刈るのが良いとせれています。
・原木の蒸し
刈り取った木は、枝を払い、長さをそろえてから皮を剥ぎ
易くする為に蒸します。
・皮剥ぎ
一、二時間蒸して、温かい内に皮を剥ぎます。これが「黒皮」です。
紙の原料となるのは、この皮の方にある繊維なのです。
・白 皮(しろかわ)
黒皮はさらに、表皮と、その下にある緑色の甘皮を丁寧にこそぎ
落として、川に晒して「白皮」にします。
・煮 熟(しゃじゅく)
繊維を柔らかくするために、木灰(きばい)などのアルカリを
加えて大釜で煮ます。煮上げた白皮は再び川に晒します。
・ちりとり・漂白
粗い皮や筋、ちりなどを一つ一つ手で取り除き、漂白して
真白な紙料にします。
・叩 解(こうかい)
出来た紙料の水をしぼり、これをよく叩いて、さらに繊維を
細かくほぐします。
・染めつけ
色の着いた紙にする時は、ここで紙料に染料を加え、混ぜ
合わせて染付けます。
玉 鳳 紙
ふ た ば
ご り ん
わ か ば
優 雅
ワ−ロン障子紙